生き残りの投資

私はあるルールに基づいて投資しているわけではない。 ゲームのルールが変わる瞬間をめがけてトレードを仕掛けるのだ。

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ヘッジマネーとオイルマネーの対決

2015年、世界のマネーの流れに異変が生じている。ヘッジファンドに加え、もうひとつのビッグマネー集団のオイルマネーも逆風にさらされている。

 ヘッジファンドは年金基金や富裕層の解約が増え、マネー流出が加速している。彼らは昨年3つの大きなミスを犯した。(1)米国債の利回り向上を読み、米国債を空売りした(2)米国株の最高値更新を読み切れず、早めに利食い売りを出してしまった(3)法人税制の低い国へのシフトをにらんだM&A(合併・買収)の加速が続くとみていたが、米国当局の規制で不発に終わった――ことだ。米国株式相場を下回るような運用成績をみて、米国やオランダの公的年金のファンド外しに動き、これをみた富裕層も解約に動いている。存亡をかけてヘッジファンドが一段と積極的な姿勢を強めざるを得ない情勢だ。

 一方、オイルマネーも原油価格の下落に直面し、切迫感を強めている。原油価格1バレル=40ドル割れ予測まで出始め、中東産油国は歳入減少補填のため、自国政府系ファンドの資産取り崩しに動き始めたといわれる。原油安長期化を覚悟し、政府系ファンドの長期ポートフォリオ圧縮に動かざるを得ない。まずは欧米株売却。その次には日本株売りも視野に入る。購入不動産の流動化もいずれ顕在化しよう。

 こうしたなかでアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ投資庁はトレーディング部門を強化しているといわれている。ヘッジファンド並みの荒っぽいトレーディングで運用収益最大化に動いているのだ(本欄12月15日付参照)。産油国の政府系ファンドは民とはけた違いの運用資産を持つ。リスクが制約されるどころか奨励されるので「中東官製相場」ともいえるような状況も考えられる。現場で働くのは米金融機関のトレーディング部門縮小で解雇されたトレーダーなどの外国人助っ人部隊だ。オイルマネーといえど、実態はウォール街と変わらない。

 ときあたかも米金融規制改革法(ドッド・フランク法)の影響で、大手投資銀行の自己勘定部門売買が規制され、トレーディング部門の縮小・閉鎖が相次ぎ、市場の潤滑油が急減している。相対的にヘッジファンドとオイルマネーの投機的な動きは相場形成に影響を強めている。

 先週の米雇用統計は新規雇用者数と失業率は改善しても、賃金は増えず、労働参加率も低迷する内容で、市場にとっては総合評価が難しいところだった。ヘッジファンドやオイルマネーが水面下で動きやすい環境だ。発表後のドル円相場はおよそ118~120円のレンジで、短期的乱高下を繰り返し、いまは117円台にある。

 切迫感を増したヘッジファンドとオイルマネーの影響を無視できないのは日本株も同じだ。日経平均先物の取引にも最近、フランス系社名が目立つ。伝統的にフランスと産油国の中東は経済的なつながりが深い。筆者が働いたスイス銀行でもフランス語圏のジュネーブ支店は中東顧客の大型売買注文を一手に引き受けていた。テロ連鎖がフランスでおこったことは、決して偶然ではない。

 市場ではこの地政学的リスクが意識され始めているが、ここはオイルマネーとヘッジファンドの間に情報の非対称性がある。今年の市場展望には、両者へ目配りする複眼の視点が欠かせない。

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  1. 2015/01/14(水) 07:44:32|
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